大学受験の世界史の勉強について、
- 進め方で迷っている、、
- 独学でできるの?
という疑問を持っている方!
分かります。世界史は量も膨大ですし、カタカナが多くて覚えづらいから進め方が不安になりますよね。
この記事では、受験生時代に独学でセンター試験の世界史満点を取った私が、世界史の勉強方法について超具体的に解説していきますのでぜひ見ていってください!
皆さんの助けになればとても嬉しいです。
- 日々学習に励む現役東大生。
- 受験生時代の世界史はセンター試験満点、2次試験は40点/60点。
- 学びについての情報を、とにかく学習者目線をモットーに発信しています!
そもそも世界史の独学ってできるの?
まずは、
- 学校の授業を聞いてなくて置いていかれた、、
- 塾で世界史の授業があるけど取るか迷っている、、
という方に向けて、そもそも世界史の勉強は独学でできるの?という疑問について答えていきます。
ずばり結論から申し上げますと、、
できます。というより独学しやすい科目です。
理由は2つありますので順番に説明していきますね。
理由①:独学用の教材が豊富にあるから
世界史に関する参考書や問題集は、かなりの数が出版されています。
資料集、通史理解用の参考書、用語集、教科書、、、などジャンルがかなり豊富なうえ、レベルごとで見てもかなり網羅されているといえます。
さらに各ジャンルの同じレベル帯の教材についてもいろいろなものが出版されているため、多くの選択肢から選ぶことができるのも特徴です。
いまの自分のレベルに合った学習ができ、自分の進めやすいものを選ぶことができるため、世界史は独学で点数を上げやすい科目です。
理由②:理解の難しさよりも、やる量の膨大さが関門だから
たとえば数学だと、高い得点を取るためには
- 三角関数の公式を正しく理解できているか
- 微分の原理を正しく理解できているか
というインプットがまず第一の関門となり、そのあとに
- 問題演習を十分に行うことができたか
というアウトプットが第二の関門となります。
このような、インプットに大きな関門があるタイプの科目では、学校の先生や塾講師の分かりやすい授業を聞くことが点数を上げる大きな近道となります。
しかし、世界史についてはそれぞれの地域や年代でストーリーがあり、それぞれの出来事のつながりが理解しづらいということもあまりないため、インプットでつまづくということはほとんどないです。
そのため、どれだけ参考書や教科書を使い込むことができたか、過去問演習をできたかというアウトプットが点差を分ける大きなカギとなります。
世界史はこのような特徴を持っているので、勉強のやり方次第で独学でも十分に合格レベルまで到達することができます。
世界史は、
- たくさんの教材から自分に合ったものを選ぶことができる
- アウトプットが点差を分けるカギになる
ため、独学でも十分に合格が狙える!
【全受験生共通】世界史を勉強する上で重要なポイント
世界史を勉強するにあたって、志望大学のレベルにかかわらずどの受験生にも覚えておいてほしいポイントを全部で3つにまとめました。
まず志望校のレベル・傾向を知る
世界史の入試形式は、志望校によって大きく異なります。
東京大学・・・出題範囲は幅広い。用語のレベルはそこまで高くないものの、記述問題の比率が高く600文字の記述問題も出される。
慶應大学経済学部・・・出題範囲は近現代が中心。用語のレベルはそこまで高くない。5〜6問の100字前後の記述問題や、読み取り問題が出される。
早稲田大学社会科学部・・・出題範囲は近現代寄り、用語のレベルは高め。マークシートが中心。
このように志望校によって試験の形が大きく異なるので、身につけるべき知識も目指す大学によってかなり変わってきます。
そのため、できるだけ早い段階で志望校の傾向を見ておきましょう。
まずは「○○大学 世界史 傾向」と検索してみてほしいですが、可能であれば書店で過去問を少し覗いてみることをオススメします。
ひとつひとつ単語を覚えない
突然ですが、次の2つの数字をそれぞれ15秒で覚えてみてください。
- 9871356133
- 1357997531
お疲れさまです。どちらの数字のほうが覚えやすかったでしょうか?
おそらく2つ目の数字は法則性(1から9までの奇数が順番に並んだあと、9から1までの奇数が順番で並ぶ)があったため、こちらのほうが覚えやすかったのではないでしょうか。
これは法則性を見つけ、数字への意味づけができたことで2つ目の数字が覚えやすくなったためです。
このように、意味づけの有無が暗記の効率を大きく左右します。これは世界史の勉強でも同じことがいえます。
100個の単語を別々に覚えるよりも、それぞれをお互いに関連づけて覚えるほうが間違いなく短時間で単語を定着させることが可能になります。
お互いを関連づけて覚える、すなわちストーリーの中で単語を覚えることがとにかく大事だということを意識して世界史を勉強していきましょう。
無計画=無意味と肝に銘じる
これは、世界史にかかる時間が膨大なため、計画立ててやらないと終わらない、もしくは他の科目に影響が出てしまうためです。
世界史が独学できる理由②でも説明した通り、世界史はアウトプットの量が点数を分けるカギとなります。
そして世界史は分量が多いため、求められるアウトプットの量はかなりのボリュームになります。記事の後半で詳しいことは説明しますが、約300~500時間はかかると見積もるといいでしょう。
これだけのボリュームがある科目なため、計画的に学習をすることがとても重要です。
- 高2の冬から始めるのであれば1日に1〜1.5時間
- 4月から始めるのであれば1日に1.5〜2時間
- 夏から始めるのであれば1日3〜4時間
あくまでも目安ですが、始める時期ごとにこのくらいの時間は毎日やっていく必要があることを覚えておきましょう。
世界史を勉強するときには
- まず志望校の傾向を知る
- ストーリーの中で単語を覚える
- 計画的に学習する
この3つがとにかく大事!!
世界史の学習の流れ
世界史の学習の流れは、大きく4つのステップに分けられます。
ここではそれぞれのステップについて、目標や大切なポイントをまとめました。
ステップ1:通史を理解する
- このステップの対象:全受験生
- かかる時間:30~50時間
- 目的:ストーリーを理解する
このステップでは、通史を理解するための参考書を使って、ざっくりとした世界史のストーリーを学んでいきます。
使用する教材としては、ナビゲーター世界史や実況中継、世界史の見取り図などが挙げられます。
これらの教材から1つ選び、2~3周することを目標にしましょう。
「同じ教材を繰り返すと飽きてしまうかも、、」という方は、2つの教材を選びそれぞれ1周するのでも全然問題ないです。
到達目標としては、ストーリーの概要を人に説明できるレベルまでいけたらこのステップは十分です。
このステップで大切なことは2つあります。
単語は覚えようとしない!
このステップでは、単語の暗記は全く意識しなくて大丈夫です。
先ほど述べたように、世界史の点数を上げるために最も重要なのはストーリーの中で単語を関連づけて覚えることです。単語を意味づけて暗記をすることによって、学習効率が目に見えて変わってきます。
そのため、世界史の勉強の順番としては
ストーリーの理解→単語の暗記
が基本となります。
まずはしっかりとした土台を作るために、単語の暗記はこのステップでは意識しないようにしましょう。
テストの点が上がらなくても焦らない
このステップでは、単語の暗記は行いません。そのため、テストの点数にはなかなか勉強の効果が表れないかもしれません。
しかし、何度も言っているようにこのステップの目標は単語の暗記をしやすくすること。
たとえここでは点数が上がらなくても、点数に見えない部分で着実に力はついています。次のステップで大きく点数は上がるため、焦らずにじっくり参考書を最低2周読み込みましょう。
ステップ2:単語を覚える
- このステップの対象:全受験生
- かかる時間:150~200時間
- 目的:共通テストレベルの単語をマスターする
このステップでは、単語暗記用の参考書を使って単語を覚えていきます。
到達目標としては、共通テストで8〜9割とれれば十分だと思います。
そのためには、参考書を3〜5周はする必要があります。このステップはかなりの時間が必要となるため、辛抱強く着実に進めていきましょう。
僕は時代と流れで覚える!世界史B用語を使っていました。流れの中で単語を覚えることができるので、とてもおすすめです。
特にはじめのころはストーリーを忘れてしまうこともあると思うので、ステップ1で使った参考書を必要に応じて確認しながら進めていきましょう。
このステップで大切なこと、知っておいてほしいことは2つあります。
難しい単語はやらなくてOK
このステップでは、共通テストレベルの単語を完成させることを目的としています。
これは、ステップ1で使った通史理解用の参考書は、共通テストレベルの単語を網羅的にカバーしたものが多いためです。
ステップ1で学んだストーリーの中には共通テストレベルの単語までしか含まれておらず、それ以上の難しい単語はストーリーの中で理解することが難しくなってしまいます。
難しい単語については、共通テストレベルの単語を覚えきったあとに集中的に覚えるか、もしくは過去問演習の中で覚えていくことをおすすめします。
一問一答はおすすめしない
一問一答の参考書はいくつかのバリエーションがあり、そのどれかを使っている、使おうとしている方も多いかもしれません。
しかし、あくまでも私個人としてはこのステップでの一問一答はおすすめではありません。
繰り返しになりますが、世界史はストーリーの中で単語を覚えることで効率よく学習することができます。
一問一答を使うと、どうしてもひとつひとつの単語を覚えようとしてしまう傾向があるため、せっかくステップ1で理解したストーリーがまたぶつ切りになってしまい学習効率が悪くなってしまいます。
そのため、このステップでは時代と流れで覚える!やスピードマスター世界史などの参考書を使って学習していくことを強くおすすめします。
ステップ3:教科書を読む
- このステップの対象:志望校で論述が多く出される受験生
- かかる時間:75~100時間
- 目的:論述で使える表現を学ぶ
このステップが必須となるのは、志望校で論述問題が多く出される方のみです。
もし自分の志望校がマーク式、単語記述式がメインであれば、ここは飛ばしてステップ4にいってしまって問題ありません。
このステップでは教科書を用いて論述に使える表現を学んでいきます。少なくとも3周はする必要があると思いますので、ある程度の時間が必要となります。
しかし、それだけの時間を使う価値のあるステップですので、気を緩めずに頑張りましょう。
なぜ世界史の論述問題対策に教科書を使うことが有効なのか?その理由は2つあります。
使える表現の宝庫だから
教科書は、ある程度のページの上限が決められています。最大でも500ページくらいでしょうか。
そんな決められたページ数に、専門的な知識を持つ大学教授の方々が知恵を振り絞って
なるべく内容を削ぎ落とさず、かつコンパクトにまとめたもの
が教科書なんです。なるべく内容を削がずに、コンパクトにまとめる、、これって論述問題でも重要なポイントですよね。
こういう理由で、教科書の表現を覚えてしまうことは論述問題でとても有効なんです。
入試問題の作成者が書く可能性があるから
教科書の表現を覚えることは教科書の著者の考えを知るということでもあります。
そして、教科書の著者である大学教授は入試問題の作成も行なっています。
そのため、教科書の表現を覚えることは入試問題の作成者の考えを知るということに他なりません。
マーク式や単語記述式がメインであるならば単語を覚えていれば点数に差はつきませんが、論述問題となるとそうもいきません。
教科書の表現を覚えれば問題作成者の考えを踏まえた解答を書くことができるため、より高得点を取ることができるんです。
ステップ4:過去問演習をする
- このステップの対象:全受験生
- かかる時間:50~100時間
- 目標:実際の問題を通して知識を定着させる。本番の形式に慣れる。
このステップでは、いよいよ実際の問題を解く中で知識の定着を目指します。
使う教材としては、志望校の過去問がベストです。
しかし、
- 最近問題傾向が変わって過去問が使えない
- 過去問を数年前までしか見ることができない
という場合は、志望校の問題形式に合わせた問題集を進めることが次善の策となります。
マーク式や単語記述式であれば標準問題精講や実力をつける100題、
論述であれば世界史論述練習帳Newや判る!解ける!書ける!世界史論述などがおすすめです。
どのような形で問題演習をするにせよ、解いたあとの復習がとても重要です。
問題で出てきたテーマについて資料集や教科書で見直し、理解を定着させ、深めていきましょう。
世界史の勉強は
- 通史の理解
- 単語の暗記
- 教科書を読む
- 過去問演習
の4ステップ!
それぞれのステップの目的・到達目標をしっかり意識して取り組もう。
まとめ
この記事では
- 世界史の学習で重要なポイント
- 学習の流れ4ステップ
を紹介してきました。
記事前半でも説明したように、世界史は流れの理解はそこまで難しくなく、アウトプットの量で点数がほぼ決まります。
つまり、正しい努力を積み重ね、アウトプットの時間を十分に取ることができれば間違いなく結果がついてくる科目ということです。
世界史で一歩リードするためにも、この記事の内容を活かして勉強してみてくださいね!応援しています。
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